(5) ARRANGE
成長期は所属も変わりやすく、長期フォローしている研究はまだ少ないが、継続して経過をみることが重要なことはいうまでもない。グループカウンセリングの有効性が高いのも、フォローが比較的容易だからであろう。ニコチン代替療法の有無に関わらず、保険による禁煙治療を受診すれば、かなり成功率が上りそうであり今後に期待したい。
少なくとも、禁煙に取り組むことが決まった例では、必ず再診予約をとる。再診時には、禁煙していれば禁煙ができたことをほめ、カレンダーや手帳に印をつけ祝う。禁煙していなければ、禁煙に踏み切れなかった理由や再喫煙した理由をたずね、何が問題だったのかを考える。1本か2本の喫煙なら、もう一本も手を出さないでおこうと決意を促す。少ない本数でも連日のように吸っている場合や、ある一日でも相当数吸っているという場合は禁煙開始日を再設定して、今度こそという気持ちを盛り上げて再度スタートする。
「子どもに無煙環境を」推進協議会:
http://notobacco.jp/kids/
京都禁煙推進研究会:
http://www.tobacco-free.jp/
GASP(UK):
http://www.gasp.org.uk/c-promotional-items.htm
【会話例】
・ この○週間、吸わなかったというのはすごいことだよ。富士山に登ったり、甲子園にでたりするのと同じだね。困難なことに挑戦して、自分で計画たてて頑張ったんだから。
・ この○週間を乗り越えるのは簡単なことじゃないと私たちはよく知っているよ。君に金メダルあげたい気持ちだなあ。コーチとして君を誇りに思うよ。
・ 大丈夫。オリンピックと同じで参加することに意義があるんだ。1回で禁煙まではなかなかいかなくて、この経験を生かして作戦を少し変えて成功することが多いんだよ。
・ よく、そこで踏みとどまってくれたね。たいてい1本吸っちゃうと、ずるずると続くことが多いんだ。ちょっとふら付いたけど、転ぶとこまでいっていない感じだね。