(3)精神症状増悪時と自殺念慮が出てきた場合の対応


禁煙は治療の有無を問わず様々な症状を伴うことが報告されており、基礎疾患として有している精神疾患の悪化を伴うことがある。バレニクリンは、EAGLES試験によりその添付文書において「警告」の項は削除されたが、引き続き「慎重投与」及び「重要な基本的注意」の項において精神神経系事象のリスクについての注意喚起は継続された(文献1)。抑うつ気分、不安、焦燥、興奮、行動変化又は思考変化、精神障害、気分変動、攻撃的行動、敵意、自殺念慮及び自殺が報告されているため、このような症状が出てきた際には服用を中止しすぐに主治医に連絡するよう本人・家族に話しておくことが重要である。精神科主治医と連携して今後の方針を決めるのが望ましい。


自殺念慮に関しては場所や時間、方法を具体的に考えている場合や過去に自殺未遂をしている場合には危険性が高く、できるだけ本人の了解を得て精神科主治医や家族に連絡の上、管理体制の整った医療機関への紹介を検討する。
文献資料1 厚生労働省 バレニクリン酒石酸塩の「使用上の注意」改訂について




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