初回の面接で禁煙開始日を設定した喫煙者に対してのフォローアップの方法をケースTの鈴木さんを例に学習します。
 鈴木さんは、初回の個別面接で勧められた禁煙治療を利用し、飲み薬のバレニクリンを使って禁煙することになりました。ここでは2週間後(シーン1)、1ヵ月後(シーン2)、6ヵ月後(シーン3)のフォローアップの内容を紹介します。

<鈴木さんに対する初回面接後の電話によるフォローアップ−禁煙治療編>




 ここでの支援のポイントは、鈴木さんが禁煙できていることを確認し、ひとまず禁煙できたことをほめることです。鈴木さんが用いた禁煙の方法についても聞き出し、今後のフォローアップを行ううえで必要な情報を得ておきます。それでは、初回面接から2週間後のフォローアップの例をみてみましょう。



「禁煙実行・継続の支援 フォローアップ 2週間後(禁煙治療編)」
保健師   鈴木さん、こんにちは。健診センターの保健師の佐藤です。今、4,5分ほどお電話よろしいです?

喫煙者   ええ、構いませんよ。

保健師   たばこの方は、いかがですか?禁煙治療は受けられましたか? <喫煙状況とその後の経過の確認>

喫煙者   ええ、ちょうど面接した週の土曜日に近所のクリニックで受けました。お陰様で、薬がよくきいて、今も禁煙しています。

保健師   それは本当によかったです。禁煙の薬は、貼り薬ですか。それとも飲み薬ですか。 <禁煙方法の確認>

喫煙者   飲み薬を使っています。禁煙して1週間経ちましたが、こんなに楽に禁煙ができるなんて自分でも思ってもみませんでした。もちろんたばこは、まだ吸いたいですけどね。

保健師   吸いたい気持ちはあるけれど、上手に禁煙を続けていらっしゃるのはとてもすごいことだと思いますよ。よく頑張っていらっしゃいますね。 <禁煙に対する賞賛> 禁煙治療は、5回とも最後まで受けられた方のほうが禁煙成功率が高いといわれています。きちんと最後まで治療を続けて下さいね。 私も最後まで応援させていただきます。

喫煙者   ありがとうございます。周囲はどうせ長続きしないだろうと思っているみたいですが、このまま禁煙を続けて驚かせてやろうと思っています。

保健師   そうですね。ぜひ、周囲の方をびっくりさせてやりましょう。 何か禁煙を続けるにあたって心配なことや困っていることはありますか。<禁煙継続のための問題解決カウンセリング>

喫煙者   いえ、特にありません。禁煙治療を受けているクリニックでも看護師さんからいろいろアドバイスを受けていますので、大丈夫だと思います。ありがとうございます。

保健師   それは、よかったです。安心しました。 次回のお電話は、2週間後になります。禁煙を続けて下さいね。応援しています。




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