(4)未成年の喫煙は、心身、そして社会的に深刻な負の影響を与える
 青少年期に喫煙を開始すると、成人後に喫煙を開始した場合に比べて、がんや虚血性心疾患などの危険性がより高くなる。肺がんでは、20歳未満で喫煙を開始した場合の死亡率は、非喫煙者に比べて5.5倍(文献5)とされる(図表5)。また、「平成10年度喫煙と健康問題に関する実態調査」(厚生労働省;https://www.mhlw.go.jp/www1/houdou/1111/h1111-2_11.html#no7)によれば、吸い始める年齢が若いほどニコチンへの依存度が高い人が多くなる。他にも、呼吸機能の低下や体力の低下(文献6)(図表6)など、自らの身体能力をすでに損なっているため、能力に見合う成長が望めず、社会的にも大きな痛手を蒙っており、負の影響は計り知れない。





※ 青少年の喫煙の影響について
資料1.喫煙開始年齢別にみた死亡率比
資料2.青少年喫煙と呼吸器症状の関係
資料3.薬物乱用の門戸開放薬物としての喫煙
資料4.青少年の喫煙は知的能力に悪影響
資料5.青少年の喫煙は体調全体にも悪影響
資料6.青少年の喫煙と身体発達
資料7.喫煙開始年齢とニコチン依存度



引用文献
(5) Hirayama T. Life-style and mortality, a large-scale cessus-based cohort study in Japan, Basel: Karger, 1990
(6) Cooper KH, Gey GO, Bottenberg RA. 1968;203(3):189-92

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