8.術前禁煙の効果
術前の禁煙治療は術後合併症の発現を抑制することが報告されている。股関節または膝関節の人工関節置換術を予定する喫煙患者を対象に、禁煙治療による術後合併症への影響が検討された。対象は無作為に二群に分けられ、一方の群ではカウンセリングとニコチン代替療法による禁煙治療が施行されたところ、術後合併症はコントロール群の52%に比べて禁煙治療群が18%と大きく減少し、術後合併症の抑制に禁煙治療が有効であることが示されている。図表14には、術前の禁煙状況による術後合併症の頻度は、興味深いことに、術後合併症の頻度は喫煙を続けた者44%、喫煙本数を減らした者46%、実際に禁煙した者10%で、減煙だけでは術後合併症は減らせないという結果が示されている(文献16)。
引用文献
16) Moller AM, Villebro N, Pedersen T, et al. Effect of preoperative smoking intervention on postoperative complications: a randomised clinical trial. Lancet. 2002; 359(9301): 114-7
術前の禁煙治療は術後合併症の発現を抑制することが報告されている。股関節または膝関節の人工関節置換術を予定する喫煙患者を対象に、禁煙治療による術後合併症への影響が検討された。対象は無作為に二群に分けられ、一方の群ではカウンセリングとニコチン代替療法による禁煙治療が施行されたところ、術後合併症はコントロール群の52%に比べて禁煙治療群が18%と大きく減少し、術後合併症の抑制に禁煙治療が有効であることが示されている。図表14には、術前の禁煙状況による術後合併症の頻度は、興味深いことに、術後合併症の頻度は喫煙を続けた者44%、喫煙本数を減らした者46%、実際に禁煙した者10%で、減煙だけでは術後合併症は減らせないという結果が示されている(文献16)。
引用文献
16) Moller AM, Villebro N, Pedersen T, et al. Effect of preoperative smoking intervention on postoperative complications: a randomised clinical trial. Lancet. 2002; 359(9301): 114-7