3.禁煙治療の方法と実際
(1)禁煙の動機づけ
すべての喫煙妊婦に対して、「はっきりと」、「なぜ禁煙すべきか」そして「禁煙がいかに大切か」について個人にあわせたメッセージを用いて、禁煙を促すことである。以下に具体的に解説する。
1)「はっきり」と禁煙するように言う
「できれば禁煙したほうがいい。」、「禁煙は無理かもしれないから、本数を減らしなさい。」といったあいまいな禁煙のメッセージは、禁煙の動機の低下につながるので注意が必要である。
【アドバイスの例】
・子どもとあなた自身のために、今タバコをやめることが大切です。
・本数を減らすだけではだめです。
2)「なぜ禁煙すべきか」を言う
妊娠の経過や胎児の発育状態、喫煙が胎児や子どもに与える影響などと結び付けて、相手にあった禁煙すべき理由を伝える。
【アドバイスの例】
・タバコは赤ちゃんの成長を妨げます。赤ちゃんの健やかな成長のためには、タバコをやめることが重要です。
3)「禁煙がいかに大切か」を強調する
禁煙は妊娠の結果を改善できる最も重要な行動のひとつであることを強調する。禁煙することが胎児と妊婦自身の健康にとって、いかに大切なことであるかを伝える。
【アドバイスの例】
・禁煙は子どもとあなた自身の健康のために、あなたができる最も重要なことです。
ビデオ視聴
米国がん協会製作ビデオ「Make Yours A Fresh Start Family」
「2.STAGEプログラムの概要」
「3.禁煙する意思がない妊婦への指導例」