2.初回禁煙治療
初回の禁煙治療の内容は、
(1)禁煙理由の確認
(2)喫煙状況、禁煙の準備性、TDSの評価結果の確認
(3)呼気一酸化炭素濃度の測定と結果説明
(4)禁煙開始日の設定
(5)禁煙にあたっての問題点の把握とアドバイス
(6)禁煙補助剤の選択と説明
である。

(1)禁煙理由の確認
 まず、禁煙理由の確認では、患者が禁煙しようと思った理由やきっかけを明らかにする。禁煙理由は「健康のため」とは限らない。美容のためであったり、経済的な理由であったりするかもしれない。禁煙理由が明らかになったら、禁煙の決意を賞賛するとともに、患者にとっての禁煙のメリットを説明し、禁煙に対する気持ちを高める。また、ここで明らかになった禁煙理由はカルテなどに記録しておく。禁煙がうまくいかなくなった時や禁煙をあきらめようとした時に、禁煙理由を思い出してもらい、禁煙を続けようという気持ちになってもらうための情報として活用する。
下記に医師のセリフ例を示す。
◆ 「禁煙を決意されたのはどのような理由からですか?」
◆ 「禁煙を決意されたのは、本当に素晴らしいことです。●●さんが気にされている夜中の咳も禁煙されると改善されますよ。また、会社や家で肩身の狭い思いをすることもなくなります。その他にもきっと禁煙してよかったと思われることがたくさん出てくると思います。私達も支援させていただきますので、一緒に頑張りましょう。」


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