短時間でできる禁煙の効果的な働きかけ

F職場の定期健診にきた男性。血圧が高く、治療中。 1日の喫煙本数20本。タバコを直ちにやめたいと思っている。主治医も禁煙を勧めている。
【重要性を高めるアドバイス】
高血圧で治療を受けておられるんですね。血圧のコントロールに加えて禁煙することで、脳卒中や心筋梗塞などの血管の病気にかかるリスクを下げることができますよ。禁煙したいと思っている今がチャンスです。先生にも勧められているのであれば、とりあえず一歩踏み出してみましょう。

【禁煙のための効果的な解決策の提案】
禁煙する際にはお薬を使ったほうが楽です。○○さんは、1日20本タバコを吸っていますから、薬局で売っているニコチンパッチやニコチンガムより、禁煙外来で処方される飲み薬のバレニクリンや大きいサイズのニコチンパッチがお勧めです。保険の使える禁煙外来だと経済的負担も少なく、指導もしてもらえますから禁煙により成功しやすくなります。主治医の先生が禁煙外来をやっておられるのであれば、高血圧と一緒に治療してもらえるといいですね。

≪解説≫ 喫煙ステージが準備期の対象者に対しては、禁煙の重要性を伝えた上で、具体的な禁煙方法についての情報提供やアドバイスが必要です。吸いたい気持ちの対処法なども必要ですが、この対象者のように、ある程度喫煙本数のある方に対しては、禁煙補助剤を用いた禁煙方法を勧めましょう。この方は、高血圧で治療中なので医療機関での禁煙治療を勧め、まず主治医と相談してもらうように伝えるのがよいでしょう。