短時間でできる禁煙の効果的な働きかけ
E特定健診(地域で集団検診として実施)を受けにきた男性。肥満、メタボリックシンドロームとも該当しない。健診結果も問題ない。1日の喫煙本数20本。禁煙することに関心がない。禁煙経験なし。 |
現在は、一般的な健康状態に問題がないようですね。素晴らしいことだと思います。今の健康状態を、20年後も30年後も継続できるためにも、ぜひ禁煙されることをお勧めします。病気のない今だからこそ、チャンスですよ。
【禁煙のための効果的な解決策の提案】
実は喫煙はニコチン依存症という病気とされています。だから保険がきいて医療機関で飲み薬のバレニクリンや貼り薬を使って楽にやめることができます。○○さんは、今は禁煙するつもりはないようですが、今後禁煙をしたくなった時のために覚えておいてくださいね。
≪解説≫
健康問題がない対象者に対して重要性を高めるアドバイスを行う場合、まず健康な状態でいることをほめた上で、今後も健康を維持するために禁煙が必要であることを伝えるのがよいと思います。この対象者の喫煙ステージは前熟考期の中でも無関心期であり、禁煙の解決策として具体的な禁煙方法を一方的に情報提供すると抵抗感情が生まれるため、効果的ではありません。今後のための役立つ情報提供と前置きした上で伝えましょう。