短時間でできる禁煙の効果的な働きかけ
C1歳6ヵ月児健診に来た母親。 1日の喫煙本数10本。タバコを6ヵ月以内にやめたいと思っている。妊娠をきっかけに夫婦で禁煙したが、断乳とともに再喫煙。夫は禁煙を継続している。禁煙する自信は低い。 |
断乳するまで禁煙をよくがんばっていましたね。しかしお母さんが喫煙を続けていると、受動喫煙によるお子さんの将来への影響が心配です。低身長や知能低下、がん、キレやすい子になったり暴力や犯罪を起こしやすくなったりするという報告もあるのですよ。また、母親が喫煙者だと子供も将来喫煙者になりやすくなります。
【禁煙のための効果的な解決策の提案】
自分だけで禁煙に取り組むよりも、禁煙外来でお薬とカウンセリングの両方で禁煙するほうが、楽で失敗が少ないのですよ。ご主人は禁煙を続けているのですね。ご主人にも協力してもらってもう一度禁煙に挑戦してみませんか。
≪解説≫ 禁煙経験がある喫煙ステージが熟考期の方です。この方は、禁煙の重要性はある程度理解できていると思われます。子どもに将来起こりうる受動喫煙による健康影響について情報提供することが、さらに禁煙する動機を高めると期待されます。スムーズに禁煙に導くには禁煙外来受診へのハードルをできるだけ下げることが大切です。禁煙継続中の夫の協力を得ることができれば、禁煙成功の可能性が高まります。