短時間でできる禁煙の効果的な働きかけ

O健康相談に来所した女性。最近急に汗をかいたり、のぼせたり、動悸がすることがあり、更年期の症状について心配している。 
1日の喫煙本数15本。タバコを6ヵ月以内にやめたいと思っているが、禁煙の自信は低い。禁煙経験あり。
【重要性を高めるアドバイス】
更年期では女性ホルモンのバランスが崩れ、骨粗しょう症になりやすく、動脈硬化が進みやすくなります。喫煙はこれらの病気と密接に関係していますので、今この時期に禁煙しておくことは今後の生活において非常に意味のあることですよ。今からでも遅くありませんから、ぜひ禁煙しましょう。

【禁煙のための効果的な解決策の提案】
禁煙することに自信が持てない状況なんですね。以前禁煙された経験があるようですが、前回の禁煙はどうでしたか?禁煙は何度も繰り返して上手にできるようになります。前回よりも今回のほうが禁煙のゴールには近づいていますよ。まずは禁煙外来を受診してみませんか?お薬とカウンセリングで比較的楽に禁煙ができますよ。

≪解説≫
喫煙ステージが熟考期の喫煙者です。禁煙の重要性はある程度高まっていますが、禁煙の実行にむけてさらに高まるよう支援します。具体的には、対象者の個別性を踏まえ、動脈硬化や骨粗しょう症を話題として取り上げ、喫煙の関わりを説明した上で、禁煙を開始することが重要というメッセージを伝えるとよいでしょう。このケースのように禁煙を前向きに考えているが自信が低い喫煙者に対しては、これまでの禁煙経験を踏まえて、禁煙の効果的な解決策としての禁煙治療を紹介して、自信が高まる働きかけを行うとよいでしょう。