短時間でできる禁煙の効果的な働きかけ

J胃・大腸がんのセット検診にきた女性。毎年、各種検診を受診。健康を気にしている。1日の喫煙本数15本。タバコを6ヵ月以内にやめたいと思っている。自信は低い。
【重要性を高めるアドバイス】
健康に気をつけて、毎年きちんと検診を受けられているのですね。タバコは、肺がんだけでなく、胃がんや大腸がんの原因でもあることはご存知ですか?タバコの煙に含まれるタールは発がん物質ですから、喫煙を続けるのは自分の体で発がん実験を繰り返しているのと同じことなのですよ。

【禁煙のための効果的な解決策の提案】
禁煙は自力でやるよりお薬を使ったほうが楽です。お薬は薬局でお薬を買う方法と、禁煙外来で処方してもらう方法があります。禁煙する自信があまりない場合は、医師や看護師などからカウンセリングを受けられる禁煙外来のほうをお勧めします。一定の条件をみたせば保険が使えますので、治療費はタバコ代よりも安いのですよ。

≪解説≫
毎年がん検診を受けておられ、健康に対する関心が高く、喫煙ステージも熟考期まで高まっている方です。しかし、禁煙の自信が低いので、OTC薬を使うよりも、禁煙外来を受診して医療用の薬剤とカウンセリングによる禁煙治療を勧め、禁煙の自信を高めることが大切です。治療費があまり高くないという情報も動機を高めるのに有用です。