(3)効果的な禁煙介入のための配布資料の活用 −日常診療の中で−
 日常診療中に言葉だけによる禁煙介入を行うことは、時間もかかり業務に支障をきたす場合がある。このため、診療中には短時間の声かけのみ行い、効果的な禁煙方法の記載してあるパンフレット(資料5)を配布するという方法が考えられる。患者に資料を提示することで、視覚からもアプローチが可能となる。


(4)日常の入院看護の中に禁煙支援を定着させるためには?
 入院患者に接する時間が多くあり、人数も多い看護師が、入院中の喫煙者またはタバコをやめて間もない入院患者に対して禁煙支援を実施することで、患者の効果的な禁煙支援が実施できる。しかし、看護師の業務内で禁煙支援を実施することは、現時点では保険点数や業務内容的に困難な状況が多い。
 そこで、多くの病院で実施されている看護診断・看護計画を用いることを推奨する。病棟では通常、患者が入院した時点で担当看護師が決定される。担当看護師は、すみやかに患者の看護上の問題を診断し(看護診断)、退院までのケアプランを立案することになる(看護計画)。そこで喫煙を看護上の問題ととらえ、これへの対応を看護診断・計画に反映させることで、看護業務の上乗せとしてではなく、業務の一環としての禁煙支援が可能となる。計画の立て方の例を資料6に示す。

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